9   火 傷       ACT 2







「エドワード君」
ホークアイがその場を離れたエドワードに気付いて声を掛けた。
「…なに」
もしかしたら自分は泣きそうな顔をしているのかもしれない。そんな不安が胸を過ぎり、エドワードはゆっくりと振り向いた。
「あのね、回線コードのことなの。電話、通じなかったでしょう」
ホークアイの口から出た言葉に少年は目を見開いた。そうか、中尉は大佐の副官だから知っていてもおかしくない。いや、むしろ知ってて当たり前だ。でも少年は知らん振りをして聞き返す。だって、悔しいから。
「…え、知ってるの」
ホークアイは控えめに、それでもはっきりと少年に答えた。
「作戦用の連絡回線を確保したいから、一部のコードを一時無効したのは本当よ。でもあなたのコードはわざと無効にしたのよ。」
「…なんでさっ!」
それを聞いて頭にかっと血が登った。わざとだって?俺のだけ?一体どういうことなんだよ!もう平静ではいられなくなった少年は噛み付くように大声を出した。奥の部屋ではまだ皆が成功に盛り上がっている。うきうきと報告書を作成している者もいるに違いない。こんな廊下での会話なんて誰も気にも留めるものか。顔を赤くして、今の感情を自分にぶつける少年を、少年らしく好ましいと思いながらも、美貌の副官は己の上官を庇おうとする。鳶色の瞳を真っ直ぐに上げながら彼女は話し始めた。
「あのね、大佐には黙っておくように言われたんだけど…」
―― 中尉。彼らはまだ戻ってくる予定はないけど、イーストシティからそう遠くない町にいるかもしれない。 もし、何らかの連絡でここに電話を掛けてきて、私の出動不在や指令部の様子を気取られたら、自分は軍属だからと、戻ってきて私に自分の義務を果たそうとするかもしれない。自分に出来る事をさせろと言い出すだろう。 凄く勘がいいし、そういう処は正義感も責任感も強い子だから。しかし、何といっても年端もゆかぬ。部下だからと必要の無い戦闘に参加させる訳にはいかない。人員が足りない訳でも国家命令があった訳でもない。だから、彼のコードも無効にしようと思う。今回は、実戦は、危険過ぎるだろう…
「大佐はそういうお考えなのよ。なのに裏目にでてしまったと。間に合わなくともまさか戻ってくるとはね、と」
「……」
中尉の話を聞いたエドワードは黙り込む。そうか、そうだったのか。コード無効はこの前の意趣返しに嫌がらせをされた訳じゃないのは分った。そう思った俺の方が…悔しいが、年端が往かないからと、危険過ぎると自分を気遣ってくれた大佐の考えも少しは分った。馬鹿にされた訳でもない。頭に血を上らせて先走りてしまったが。理由をちゃんと教えてくれないから怒鳴ってしまった。そんな俺を大佐はどう思っただろうか、やはり短慮だと呆れただろうか。だけど。だけど。これじゃ。いつまでも…俺は。
(…いつまでも?いつまでも…俺は…なんなのだろう)
自分の中に答えは見つからなかった。



翌日。
司令部は今回の事後処理と供述書や報告書作成に追われていた。

はず、だったのだが。

男は執務室で早朝のコーヒーをすすっていた。昨夜は作戦解散の後、容疑者勾留のための手続き書類を作成して、尋問担当を決めていた。僅かに仮眠を取ったのは明け方だ。これからもう一仕事終えたら、仮眠室でゆっくり眠ろう…そう思っていた矢先。ホークアイが硬い表情で入って来た。それは正に寝耳に水、であった。
「大佐、過激派から犯行予告声明が入りました」
「なに?」
一瞬で眠気がぶっ飛んだ。…きっと私は冷や水を浴びせられたような間抜け顔をしているに違いない。

―――今回逮捕拘束の同志らを30時間以内に釈放せよ。さもなくば鉄道の爆破行為を実行する。

ごく短くごく分りやすく書かれた声明文。ひとめで理解できる内容。それでも男は何度も読み返す。声明文は前後に彼らの理想を表現した文が入ることが多い。なのにこれはあまりにも短すぎるではないか…何か意味があるのだろうか。が、敢えて疑問は口には出さずに、黒髪をくしゃりとかきあげ、男は顔をしかめる。
「ありきたりの内容をごていねいに、しかも随分と早い反応だな。逮捕された時の事を考えて、すでに準備済みだったのか…」
そうだとしたらまったく用意周到な連中だ。男はますます不機嫌になった。
「ここ以外にも支所に高位の将軍はいるというのに、わざわざご指名で入電するとは」
「そちらにも策を打診してみますか?」
冗談ではない、策なんて打診したら無能連中を喜ばせるだけではないか。そんなことは断じて出来ない、ロイ=マスタングの名かけても。第一、無能連中に策なんてあろう筈も無かろうよ。彼らの策といえば、私に押し付けてそ知らぬ顔をして、責任追及をするくらいではないか。
「支所と連携はするが、君の全責任と言われるのがオチだろう。かといって放置もできん。…この声明の入電はいつだ」
「本日0600です」
「すると30時間後は明日の1200、正午ということか。あるいはそれ以降か。 …よし、路線図とダイヤグラム、それと運輸局と鉄道担当と駅に連絡を入れろ。 それからヤツらを尋問しろ。ああ、痛めつけても構わん」
男の指示に頷くと、副官は執務室を飛び出した。すぐに扉の向こうで彼女が部下に指示を飛ばす声が聞こえ、それを受けて更に関係各所へと走る男たちの足音が響いた。そして司令部の通信担当は一気に仕事を増やす。
ひとり執務室に残った男は、額を抑えながら革張りの椅子に崩れるように腰を沈めた。暫く無言で頭を抱えると、眉根を寄せて苦しげな息をついた。 現場検証と尋問に今日も人員を割いている。残った部下たちは昨日の戦闘で疲弊しきっている。そして自分もかなりの疲労を否めない…何ということだ…これは早過ぎる…私の権限を逆手にとっての要求…あの過激派はかくも私を憎んでいるということか。
東方指令部の権限で釈放させるには、犯行対象は同じく指令部の権限内、つまりは管轄内でということになる。 例えばセントラルのエリアなら、そこからここの釈放を実現させるには、無理がある。 そう、これはロイに対する取引の直接要求なのだから。

東部の列車情報が集められた。 エリアは広く、エリア内を走る路線も列車数も相当な数だった。 正午の時間はあらゆる列車が走っている。 駅も多数、その中には大きなステーションも数ヶ所ある。 しかし対象が特定できない。列車でも駅舎でも施設でも無く、ただ、 声明には、鉄道を爆破する、とだけある。 つまりは鉄道関係全てに爆破の可能性があるということではないのか。 それを30時間以内にしらみつぶしに探せというのか。僅かな限られた時間で、限られた人員で、広大な対象を探せということか。ロイは記憶を辿った。…あの男の余裕の笑いはこのことだったのか。自分を盾に取った時の笑い、そして逮捕されてもあの男は薄笑いを浮かべていた。屈辱である筈なのに。いや、私はあの男は狂ったのだと思っていた。成す術の無さに理性が破綻したのだと。そうではなくて既に計画されていたというのか。そもそも奴の潜伏場所の確定は偶然の産物だ。私の実力ではなかった。その頃から奴は周到に準備を進め、私を翻弄し続けていたのだな。全く奴は頭が良い…これでは私は先任者達と何ら変わらない無能ぶりだ!
男は自分の甘さをどこまでも認識せずにはいられない。単純な声明文に隠されたその狡猾さにロイは唸った。


「…あの、こんにちは。…あ、なんだ…この雰囲気は…」
報告書を携え、気を取り直して司令部にやって来たエドワードとアルフォンスが、怪訝そうに顔を見合わせる。昨日の成功で明るいはずの司令部は、妙にあわただしく、誰も二人に話し掛けようとしない。何故だろう、いつもなら誰かが気付いてくれるのに。
「なぁ、何かあったの」
扉の傍らで戸惑う二人は、ホークアイをつかまえて訊ねてみたが、彼女は答えないで、上司のいる執務室の方にちらりと目をやる。 自分の口からは言えない、直接ロイに訊けという意味なのだろう。 しかたねーなと、エドワードは執務室に近づく。ノックをすると許可が出た。恐る恐る顔を覗かせると、机に向かう男が見えた。
少年は、男の機嫌を損ねて昨日の続きでいらぬ詰問をされないようにとそっと近づいた。
「あの、大佐…えっ…?」
声を掛けようとしたのに言葉が止まってしまった。執務机に向かっているのは昨日の現場と同じ表情。
男は凄まじい顔をしていたから。 顔には疲労と怒気が張り付き、眦は鋭く、黒い眼の奥はぎらぎらとしている。 机の上には、あちこち印の付いた東部の詳細地図と路線図。ダイヤグラム。ちらばったメモ。 それらからすばやく察したエドワードがちいさく呟く。
「今度は鉄道テロかよ」
少年の言葉を拾って男が反応する。立ち上がると少年に踏みだすが、男の無言の重圧に気圧されてエドワードは瞠目のまま、思わず後退りをする。俺は、俺は…戸惑う少年に、先ほどの呟きにようやく答えを返すかのように男が口を開いた。
「…そういうことだ。わかったら君はもう帰りなさい」
顔を上げたロイが淡々と、だがきっぱりと告げる。
「あの、オレになにか手伝えることはないの」
思わず口を突いて出た言葉。男に拒否されるとは判っていても言わずにはいられない。体の奥が疼くような熱を持ち始め、エドワードは震える拳を握り締めると、潤む金色の瞳で男に告げた。
「鋼の。相手はプロだ。悪い意味での実践主義者だ。これは私の仕事だ」
果たして、予想した通りの答えが返ってきた。

「…わかったよ」
俯きながら踵を返して戻ろうとしたエドワードは、その時、机に置かれた広げたままのダイヤグラムを引っ掛けて落としてしまった。
「ご、ごめん」
慌てて拾い上げた時、あれ、と思った。 グラムの読み方は知っているが、何か違う気がする。
(なんか違和感あるな)
エドワードは記憶を遡る。昨日見た駅舎の告知と時刻表を次々と辿る。
(そうだ、これ、臨時列車が抜けてる)
幾つかある空白行と途切れた線は、そのためのものだろうが、なぜか埋められていない。通常運行用の線引きのままだ。 グラムを見つめながら黙ってしまったエドワードに、ロイが訝しげに声を掛けた。
「どうした」
「うん、あのさ、知ってると思うけど。いいや、やっぱ余計だよな、邪魔してごめん、帰る…」
グラムを机に返すと、執務室を出て行こうとする少年を男は押し留め、腕を掴んでこちらを向かせる。いきなり腕を掴まれた痛みと、男の強引さに、少年は微かな恐怖を芽吹かせた。
「…なんだね、いいたまえ…!」
苛立ちの混じった射抜くような黒い双眸に促されても、また男からは拒絶の言葉が返ってくるのではないかと思い、エドワードは身を竦ませる。そしてようやく思い切ったようにゆっくりと告げた。
「…これ、臨時列車が抜けてるぜ。実際はすでに調整されて運行されてるけど、大佐が見ていたのは埋められていないグラムだ。」
男は直には少年の言葉が理解できなかった。
「…なに?」
この数時間、各ステーションと連絡を取りながら進めていたはずなのに、こんな信じられないミスがあったということか。 駅はこちらが当然調査済みと思って、特に言わなかったということか。いや、それとも通信班が連絡漏れをしたのだろうか…彼らは昨日から極度の緊張を強いられ続けて己のミスにも気付かなかったのか… 何ということだ、とんでもない時間のロスをしてしまった。
「どういう手違いか知らないけど、調べるべき対象が更に増えたってことか」
男は震える手でぐしゃりとメモを握りつぶした。
そして、彼は、この少年は、複雑な運行斜線表を見ただけで抜けているものに気付いたというのか。しばらく考え込んでいた男が顔を上げる。
「今更君に頼むのは身勝手で筋違いだとは判っているが、協力を頼みたい。承知してもらえないだろうか…」
男の頼みに少年は驚きを禁じえない。目を見開いて言葉を返すが、途中でふいと目を逸らす。
「…俺でいいのかよ」
まるで哀願するような響きを含んで、男の言葉は更に続く。
「時間が無いのだ。ともかくヒントが欲しい。君は勘がいい。それに旅慣れていて鉄道現場に詳しいだろう…」

支部と各駅との両者連絡をとりつつ、車両や路線、駅舎、関係施設の調査探索が秘密裏に行われている。現場にごく少数の人員しか送り込めない。普段の見回りを装っての探索。何処から軍の行動を見張られているか分らないのだ。 それに現段階で犯行声明を発表すれば、鉄道利用者の混乱を招き、探索が余計困難になるからだ。 それこそ相手の思うつぼになってしまう。
とてつもなく掛かるであろう手間と時間。30時間は砂のように流れていくに違いない。男の胸中に広がる拭いきれない不安、が、それは決して口に出せない禁句であった。 …果たして間に合うのだろうか。


廊下では、ハボックが、はぁ、と溜息と同時に煙草の煙を吐き出しながら一服入れている。今回の功労者の一人であるはずの彼は何とも暗い顔だ。あの飄々とした雰囲気は今は疲労と嘆息に埋もれてしまっている。だらしなく床に座り込み、黙々と煙だけを吐きだしている。それを見咎めたブレダがつついた。
「おい、いいのかよ。さっきからお前…」
「中尉が順番に休んどけって言ってたろ。昨日からすんげえ展開でオレは身が持たねぇ」
訓練されてるとはいえ、さすがに疲れた様子らしい。彼もあれから仮眠を少し取っただけ。まさかお次は鉄道テロなんて誰もが思いもしなかった。
「ああ。だが大佐とエドたちは不眠不休じゃないのか。大丈夫か」
そう言って、ブレダは司令室の方を顎でしゃくる。 昨日は上司に叱り飛ばされていた少年は、今日は上司の要請で協力しているという。
「凄い集中力だよな。ま、頭が良いんだろうけど、最近よ、それ以外になんかこう二人には似たモン同士を感じるんだよな…」
「…ああ、俺もそう思う…」


エドワードとアルフォンスは今までの旅の記憶を辿り、思いつく限りを男に助言していく。 だがまだ何も見つけられない。探索対象無し、の報告だけが無線に流れ、その度に通信係は申し訳無さそうに身を縮めながら司令官に報告を入れなければならない。報告を受ける男はただ頷くだけ。時間だけが無為に過ぎていった。
「…兄さん、ここ、列車走ってなかったっけ?」
アルフォンスが訊ねる。鎧の指先が指し示す先は山岳地帯だった。
「そこは山間部の貨物用じゃなかったか」
「んー、去年の今頃このあたりを乗っていたような」
「…俺はしらねーぞ」
記憶に無いぞ、とばかりにエドワードが腕を組みながら首をかしげる。弟は、地図の等高線の間隔から、そこは山間だと兄に指摘する。
「そこ景色がいいんだよ。山の間を走ってて。兄さんは車窓風景なんて見ないから。寝てたんだよ。きっと」
兄としては、聞き捨てならない気がするが、今は兄弟で言い争っている場合ではない。
(そういえばイーストシティ経由でセントラルへ向かう一般用夏季臨時列車があったっけ)
ここは山越えのルートで、普段は貨物用の引き込みになっている。しかし繁忙期は一時的に客車を走らせているらしい。夏場は眺めと涼しさで結構人気の臨時列車となっている。 だがこの山間部を狙うメリットはあるのか? エドワードはじっと考え込む。

「…なあ、さっき言ってた悪い意味での実践主義者、ってのは大佐はどう解釈してるの」
とても少年とは思えない質問を突然ロイに投げかける。 それでもロイは言葉を選びながらていねいに答えた。
「目的の為には手段を選ばず。ただし、最小の労力で最大の効果を上げるべく、だ。そしてセオリーの狂信者」
頷きながらエドワードが更に付け足す。
「すると破壊行為は奴らにとってショーでもある、ってことか」
そしてエドワードはロイに告げた。
「大佐、これの可能性が高いぜ」

山間部を走る臨時特急列車。 南部の高級有名リゾート地を通り、イーストシティからセントラルへ。 このバカンスの終わり、乗客はこれら大都市の一般人だけでなく、要人、著名人、裕福な層が多いと思われる。 これがターゲットの可能性は高い。エドワードはそう推理する。ほどなく名簿が入電された。
「…乗客層はほぼ君の言う通りだな。走行区間も東部管轄内だ。しかもいやらしい位ギリギリにな。 あれだけ探しても見つからないのはおそらくこれがターゲットだろう。…だが他の探索も怠るな」
区間はたしかにぎりぎりだがいちおう司令部管轄内にはいっている。山間部の数え切れないカーブで路線はあちこちに跨り、特定は困難だろう。しかし、臨時列車は確かに、それもちょうど昼に掛かる頃から数時間は管轄内を走行する。
「…なるほど、これならばさぞかし効果的な演出だろうから」
そう呟いてロイは名簿をぎゅっと握った。微かに、その手が震えていた。
(これは賭けだ)

列車は始発駅を出ていた。 停車駅は全部で5箇所。そのうち2箇所はすでに過ぎた。
「なあ、列車を止められないの?」
ターゲットの見当はついたものの、エドワードにはどうしたら良いか判らない。今、こうしている間にも列車は過激派の手中に落ちようとしているではないか。自分の推理が正しいとしても、起こり得る予告された惨劇を想像して少年の心は大きく揺れていた。
「勿論考えたが、すでに列車の回線は割り込みされているか、傍受されていると考えた方がよい。 それに仲間を鉄道関係者に潜り込ませているだろうから、列車を止めた途端、彼らの自爆的テロも考えられる。刺激は極力避けないとならない。…他の手も打たないと」
男が予想されるあらゆる事態を少年に説明してやる。
「って、それで間に合うのかよ?」
エドワードが不安を隠せない様子で訊ねる。対テロの司令官として平静を装ってはいるが、少年の不安は彼の胸中そのものだった。口には出せないでいたが、傍らの少年の問いかけは、己の代弁であった。少年を見る男の目元がほんの一瞬やわらぐ…ああ、一体私は何を考えているのか、この非常時に。

副官が呼ばれ、各班の指揮官が組織される。人員は、昨日着た土色の服を汗と硝煙の臭いを染み込ませたまま、また身につけなければならない。誰しも疲労の色が濃い。
「途中の駅から支所の処理班を上手く乗り込ませろ。乗客にも絶対に気取られるな。 半数はここに残って将軍とともに各所との連絡に当たれ。あとは私と共に沿線に向かい現場で待機する」

(俺の役目はもう終わりだよな)
張り詰めていた金色の瞳の煌めきが緩くなった。冷静に指示を下すロイを見ながら、エドワードはそう思った。







04/09/10 初回UP
05/02/02 加筆UP





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