25   浜 辺       












(随分と冷え込んできたな)
先程までの柔らかな太陽は姿を隠し、代わりに重く圧し掛かる鉛色の空を見上げながら男は思った。
空は今にも白いものを吐き出しそうにたわんでいる。すっかり冬枯れしまった中庭の木立ちの枝を、風が揺すってぱしんと落とす。視線を落とすと、今度はそこで副官の愛犬が遊んでいる姿が目に入った。よくもまあ、それだけ走られるものだと思うくらいに走り回って遊ぶ仔犬は、やはり可愛いものだと男は思う。
…可愛いと思うのは従順で邪気がないからだ。そして明らかに人間が優位にいるからだ。つまりのところ、ひとは、自分が優位になれるものを可愛い、愛しい、と思うのだろう。
(…まったく)
優位に立つことを犬っころにまで当てはめるのか、私は。男は自分の思考に気付いて苦笑すると、誰に聞かせるともなくつぶやいた。
「ああ、きっと雪になるぞ」





「お疲れ様でした。どうぞお気をつけて」
司令部の正門詰所で、兵士が、黒の分厚い軍用コートを着た、黒髪の司令官に敬礼する。
珍しい。こんな時間に、明るいうちからお帰りとは。女性と会う約束でもあるのだろうか。以前、耳にした司令官の噂話を、ふと思い出し、兵士は興味深気にその後姿を見送った。
ロイは白い息を吐きながら司令部を後にする。川は重い空を映して絶え間なく暗い細波を立てている。いつもは見かける白い冬鳥も、今は寒さから逃れようと何処かで息を潜めているらしい。川面を渡る風に震えながら大通りから続く橋を渡ると、緩い坂の向こうに、東部中央図書館の古めかしい建物が、わずかに尖塔を見せている。あれ以来、また司令部を訪れなくなった少年をロイ思った。
(図書館に通っているのか。いや、まだ臥せっていると聞いたが)
寝食を忘れるほど無理を続けた結果、かなり悪くしたらしいが。あの小さい躯で。あのなかにどれほどの意志と集中力が入っているのだろうと思う。遠き道を往くが為に、少年が併せ持つ意志と孤高とその潔癖さを、ロイは思う。少年とはあのようなものだったか。
中心街を抜け、住宅街へと向かう頃、空は遂に白いものを吐き始めた。はじめはひとつ、そしてまたひとつ。白いものはその間隔を次第に詰めて黒いコートを掠めていった。ロイは襟元を立てて足早に歩いて行く。この冷え込みに家に篭もっているのだろうか、ロイ以外に道往く人影は見当たらない。自宅まであともう少し。
やがて雪の間に間に、輪郭を成し始める赤い塊が見えた。それは家の前で服に雪を積もらせている少年。
「………!」
駆け寄る黒い服の男と佇む赤い服の少年は、雪に繋がれながら黙ってそこに立った。




「司令部ではなく、私の家を訪ねてくるとはね。だから雪が降ったのか…」
隠し切れない驚きを軽口に変えながら、ロイは少年にストーブの傍に来るように促し、熱い飲み物を渡す。
「…手紙のことは気になっていたが、あれを読んだ頃から…あまり良くないそうだが…私の帰りが遅かったらどうする気だった?こんな天気の日に出歩いて…まったく君は無理ばかりして、弟がまた泣くぞ」
エドワードは俯いて黙っている。それは何かを堪えているかのようにも見えてロイは訝しげに問う。
「どうかしたのか、大丈夫か?」
問いには答えず、少年は伏目がちに男に告げる。まだ寒いのか、唇からは僅か震えた言葉が落ちた。
「…俺、大佐に…教えて欲しいことがあってさ、それでずっと待っていたんだ…」
「…ほう、私に?何をだね。おいおい、君に教えることなんか何も無いぞ、天才少年」
今日の金色の瞳は控えめに見える。ロイは大人しげにしている少年の顔を見ながら、嬉しそうに微笑んだ。
「まあ、私で分ることは教えよう。なんだね?」
「…コンラッドのじいさんのことを教えてくれよ。俺の知らないことを」
ああ、そういうことかと男は得心する。短い間だったがこの少年は将軍を、珍しく他人に心許して慕っていたようだ。だからこそ将軍も彼らに手紙を遺されたのだ。きっと、御老人のひととなりや思い出話を聞きたいのだろう。それで今日は家を訪ねてきたのだな。男は火の傍に椅子を引き寄せると、少年に座るようにと勧めてやった。


まず何が聞きたい?…じいさんは大佐の上官だったんだろ?いつ出会ったのさ? そう、確かあれは…
ロイは懐かしい記憶を辿るようにゆっくりと話す。エドワードは時折頷きながら大人しく聞いている。雪の日の時間は静かに流れ、暫く経った頃、それまで黙っていた少年がぽつんと言葉を返した。
「…なあ、アンタにとってじいさんは大切な人なんだろ?」
「勿論だ。信頼されていたし、信頼していた。裏切ることは決してなかった。あの方は私の大切な人だからな」
ロイは穏やかに、だが、確信をもって言い放つ。エドワードの瞳の色が変わった。先程までの、ためらいがちな大人しげな様子は消え、代わりに強い煌めきが奥からのぞき始めたが、ロイは気付かない。
「…その大切な人を利用したのかよ」



「鋼の?」
ロイは突然何を言い出したのかという顔をして首を傾げている。エドワードは続ける。
「まず訊きたい。このイーストシティでアンタは一体何をしているんだ?」
「…ほう、次は何を言い出すかと思ったら。私はこの国の一軍人で、この街の、東方司令部の司令官で、ここで仕事をするのは当たり前だが?今更そんなことが聞きたかったのかね、鋼の。どうしたんだ」
額に手を当てて、意外そうに面白そうにくつくつと低く笑う。その笑い声にエドワードはかあっと身体を熱くする。だが、震える拳を握り締め、耐えて口調は変えない。
「…勾留中が10名近く、逮捕も約10件、全員別件…更に該当者は…」
ロイが顔を上げた。エドワードは淡々と続ける。
「…の勾留中に心神耗弱状態になって自殺。手荒な尋問が…レスター区住まいの男で…」
ロイの口元から先程までの笑いは消え、黒い双眸がぎらぎらとし始める。それでも口調は穏やかだ。
「…弟と憲兵ごっこでもしているのかね?」
柔らかだが揶揄する匂いを含ませて、ロイは目の前の少年の反応を見る。エドワードの瞳の表情が変わらないのを見てとると、今度は恣意的に、余裕たっぷりに、そしていくばくかの哀れみをちらつかせながら、子どもに言いきかせるかのように優しく話しかける。
「鋼の。君の言っていることは、その、どうも、良くない……それは妄想だ。まだ具合が悪いのじゃないのか?無理をするな、可哀想に。車を呼ぶから宿に帰って休みなさい」
さあ、と肩に手を置かれて退出を促されたエドワードは怒りで身体を震わせる。とうとう声が荒くなった。
「ごまかすために俺を病人扱い、子ども扱いすんのかよっ! 俺は…川から上がった男のことも知ってるぞ!」
その声に、男は少年の肩に置いた手を僅かにぴくりと震わせる。そして椅子に座りなおすと真顔で告げた。
「鋼の。君の妄想話の続きをぜひ聞かせてくれないかね?」



外は雪が舞い、人声も物音もその中に静かに呑み込まれてゆく。ストーブの焚かれた暖かい部屋で向き合う少年と男は、沈黙の中に冷えた視線を交わしていた。少年が口を開く。
「アンタ、軍の情報を密かに流させているんだろう?」
エドワードは鋭く斬り込んだ。嘘も妥協も許さないと金色の瞳が言っている。男は表情を変えずに返す。
「なるほど、これは面白い妄想だ」
「…目的はよくわかんねぇけど、アンタのしていることは、多分、囮捜査じゃねえのか。だから掛かった奴は別件でぶち込んでんだ。そうでないと、情報を流していることが漏れると、アンタ自身がヤバイからな…違うか?」
「そうだ…」
男はため息混じりで言葉を落とす。だがそのため息は、安堵の息にも似ていた。
「だいたい囮捜査は、一部の範囲でしか認められてないのだろう?これだって相当に…」
「そのとおりだ。だが一部の範囲というのは表向きでね。まあ、いずれにしても発覚するのは良くないからな」
男は薄い笑いを浮かべながらも静かに首肯する。
エドワードの頭の回転にロイは舌を巻く。本当は囮捜査の是非を確かめる為にここに来たな。あの御老人の話を聞きたかったのは本心だろうが…ああ、そうか、一応私に猶予を与えた訳か。まったく頭のいい子だ。
子どもなのに子どもとは思えないほどの存在感。目眩にも似た昂揚感。男の記憶が、ふっと思い当たった。
あの時と同じだな。彼を、少年を見つけるきっかけとなったあの未知の金属を見たときと。この少年は短刃そのものだ。血を流しても切れ味を試さずにはいられない…
エドワードは続ける。
「俺とアルを南部に連れて行ったのも既に予定の一部だったのか… 何のためだよっ!」
「…君たちには感謝している」
「じいさんだけじゃなく、俺も、いや、アルを、アルまで利用したのかよ!あいつは軍と何の関係もない!狗は俺だけだ!」
ロイは手を組むと、寸分の隙も無くエドワードを見返す。この少年は次は何を持ち出してくるのか…
「君たちを連れて行けば、傍目には私的な旅行だからな。子どもを連れて老人を訪ねる。何の不自然もない。将軍も喜んでくださったし。正に一石二鳥、いや、それ以上だったか」
「アンタ、あのじいさんが死んでいくのを知ってたんだろ?それなのに自分の為に利用したのか!酷えじゃないか…アンタ、大切な人だって…それに、勾留中に死んだ人、誤認だろ!なんの権利があって他人の人生を、命を、弄ぶようなことを!…それじゃ人殺しじゃねえか!」
少年が怒りに声を大きくしながら、黒髪の男を責め、問いただす。瞬間、小首を傾げた男の瞳の色が変わったように見え、少年は思わず息を呑む。あの、資料室での瞳の色に…!
「…言いたくは無いが、その点については君に私を責める権利は無いと思うが…」
組んだ手をはずし、男はふと己の指先を見る。少年からは視線を逸らしながらも、淡々とした、それでも獲物の急所をえぐるような男の言葉が突き刺さり、胸を貫かれた少年は声も出ない。



外では雪が静かに降りしきる。
「鋼の。」
ロイは穏やかに声を掛けた。
「君の頭の良さは今更言うまでもないが、一体何からこの件に辿り付いたのかね」
だが、エドワードは、ロイを睨みつけたまま口を噤んでいる。
「参考までに聞いておきたかったのだが……まあいい」
先程からの昂揚感が体を揺らす錯覚に、ロイはそう言って軽く目をつむった。すると固いはずの床は揺らぐ波間の感覚に変わる。ロイは、この目の前の少年は、波のようだと思う。軍という大海の中で辿り付いた浜で、踏みしめている足下の砂を少しづつさらっていく。そうして気が付けば、いつの間にか、砂の中に隠したものを晒してしまおうとする…
ロイは再び目を開けた。
「―― 君はたまたまその男の葬列にも出くわしたらしいし、その辺りからか」
「何故それを…」
そう言いかけてエドワードは気付く。そうだ、あの時見かけたのは。一瞬、瞳が脆く揺れたが、すぐに元に戻った。それでも男はその一瞬を見逃さない。猛禽の如くの速さで掴みかかる。
「まったく、君の頭の回転には叶わない。勘の良さもね。一体どうすればそんなに上手く嗅ぎ付けられるんだね。…ああ、すまない、君は軍の狗だったな。失礼したよ。…狗は鼻が利くものだからな」
明らかな弄笑をぶつけても金の瞳はもう揺るがない。 もはや目の前に居るのは、自分が見つけた才ある少年ではなく、対峙する存在となった錬金術師。手応えに全身の血が沸くような感覚が、またもや男を震わせる。
「…狗には狗のご褒美をやっただろう。君の大好物を。喰らい付きが素晴らしく良かったが?」
ロイはくつと笑いを浮かべる。それはひどく狡猾な笑みに見えた。
「おい、大佐、それって、まさか…」
突然、心臓が、どくんと大きく音を立てた。
エドワードは今度は顔色を変えた。肌は蝋のようになっているのではないか。手足から血の気が引いて冷たくなるのが分る。足ががくがくと震えそうになる。
駄目だ、聞きたくない、聞きたくない、これは聞いちゃいけない、知っちゃいけない。それでも…。
ロイはエドワードの反応を確かめるように更に続ける。
「…もっともあれは君を見張る為のものだったが。貸し金庫の手続きをしたらまた旅に出ると思ったのに、変にうろちょろされるくらいならいっそ目の届く所に縛り付けておく方が安全で効率的だと、ね」
―― たのむからから「あれ」はそうでないと…
男の口元が持ち上がった。
「そうだ。君には最新の資料を提供してやっただろう。あれは君への餌だ」
それは鞭のようにエドワードを容赦なく打つ。
ご褒美?…餌?…あの資料は…俺は、俺は、ただ、単純に…考えて…喜んで…感謝して…
何も知らずにそれを…
「…たいさ…ど…う…して…俺を…そんなに…」
だって、あの資料は、俺たちの為に、アンタが…アンタは…
寝食も忘れてのめりこむほど興味を引かれたのは…この男に仕組まれて…すべて計算済みで。
喉の奥から塊が上がってくるのをエドワードは必死で堪えながら、それでも、金の瞳は潤みそうになっていた。
ふいと消えた手応えに、エドワードの変化を感じたのか、とりあえずは鞭を引っ込めた。ロイは幾分語気を落としながら控えめに言う。しかしその内容は、少年を更に打つには十分に事足りた。
「本当に君は勘も頭も素晴らしく良い。そして正義感も潔癖さも人並み以上だ。そんな君に気取られて、訳も分らず変に首を突っ込まれては台無しだ。君の行動は読みにくい。何をするか予測が付かないのだ…限られた人間で秘密裏に緻密に精巧に張った罠を壊されたくないからな…」
遠くで響く木霊のように、独り言にも似た男の声が聞こえる。
「それが、そんなことが…見張る…理由…?」
だから?だって、だって、俺はアンタからすれば只の子どもじゃねぇのか…
瞳はゆらゆらと揺れ、エドワードは混乱し始めていた。それでも必死になって男の反応を窺う。
「…今から俺が中央に、告げるとは…考えない…のかよ?」
「それは無駄だ。もうじき全てが終わるだろうよ。知ってしまった以上、もはや君は「共謀者」なのだし、それに私の進退は君自身の死活問題でもあるのだぞ?」
さり気なく告げられた言葉には重みがあった。自分はこの男の庇護のもとにようやく生かされていたのだった。俺は、この男に、勝ち目がないのか。
…掴んだものがこぼれていく… エドワードは、この男は砂のようだと思った。世間という大海のなかで流れ着いた男の庇護の浜。砂を掴んで安心したのも束の間、掌から砂はどんどんこぼれだし、いつの間にか、寄る辺がなくなりそうになっている。呆気なく元の大海に流されてしまいそうに…
「…ひ、きょうだ…アンタ…ひど…い……」
「卑怯?ひどい?そうはいっても、これが、君が身を置く世界の現実だ。君は軍属、そして私は軍人なのだよ?鋼の錬金術師。」
そう言うと、ロイはどこか遠くを見るような目になった。





時間だけが、この部屋を静かに過ぎてゆく。潤んだ目で瞬きもせずにいたエドワードは、ようやく体を動かした。椅子に掛けてあった赤い外套に袖を通し、のろのろとボタンを嵌める。煌めくはずの瞳は、陰をさしている。
あの鋭い刃は今は隠れているのだろうか。ロイは黙ってそれを見ていた。
「マス…タング大…佐、おれ、帰りま…すから」
塊が詰まるような喉のひくつきを堪え、エドワードはやっと言う。扉に向かって歩くその姿は、小柄な彼をいっそうちいさく細く見せた。ロイの唇が動いた。
「…鋼の。そろそろ旅に出たらどうだ…気分も変わるし…無理はするな…それから、あの資料は君の所有名義にしておこう…」
ロイは椅子に座ったまま、俯いているエドワードにそういってやるが、少年は黙っている。
エドワードは心の中で自分に問い掛けていた。こんな言葉で、俺は、また、いとも簡単に、資料を与えられたことを受け入れてしまうのだろうか?これは赦しなんかじゃないぞ、エドワード…!もう止せよ…惨めだろうが…
エドワードは、もはやこの男の何を信じればいいのか分らなくなっていた。
同じく、ふと生じた迷いにロイは自問する。見ろ、ロイ、お前、この子は黙っているだけじゃないか。そうだ…私は何をやっているのだろう…こんな子どもに。なぜ、今更、そう、今更、彼に言葉を掛けてなんになるというのだ?
…これは贖罪のつもりなのか?
波と砂は、相容れず、それでも、波の音を、砂の感触を、闇の中で、互いに探ろうとしていた。


エドワードが扉の取っ手に右手を掛けた。機械鎧が触れた取っ手は、かん、と乾いた音を響かせた。
「鋼の…!」
ロイは椅子から立ち上がると、いま正に自分の前から去ろうとしている少年に、手を伸ばそうとした。それまで俯いて、泣きそうになるのを耐えていたエドワードは、気配に気付いて顔を上げた。生彩に欠けた金色の瞳が、悲しげな色を見せて、無表情に顔に張り付いている。が、怒りはない。ただ、喪失感だけがあった。それでもエドワードは絞るように声を出して拒絶する。
「…そんな…手で…俺に触るな…!」
男の手が止まった。そしてそのまま手を下ろす。
エドワードは、今にもこぼれ落ちそうに潤んだ瞳でロイの目を見据え、扉を開くと部屋を出た。重い靴音が冷えた廊下に次第に遠ざかるのを、ロイは黙って聞いていた。


雪の中を帰っていく少年の後姿を、窓辺に立ったロイは見やる。一度だけ、歩が止まった。しかし振り返らない。エドワードは次第に離れていく。
赤い外套の背中に、自分への拒絶とわずかなためらいを見て取ったロイは、闇色の双眸を伏せた。
(…でも…それでも…私は…)




川に雪が降る。
川面に触れるまでは存在を主張していた雪は、触れた途端、川の一部となって水流となって遥か遠くに流れていく。掌に水を掬いあげても、一体どれが雪だった滴なのか。エドワードは欄干に拠りかかり、無言で川に降りしきる雪を見ていた。灰色の空から生まれては消える白いもの。不思議と怒りはなかった。ただ、心に波紋のように広がっていくのは、自分はどうしようもなく馬鹿な子どもだという事実。
「それでも…俺は…それでも」
呟きは雪と一緒に川に落ちると流れていった。街は、じき、夜につつまれようとしていた。














 * 第1部おわり *







*05/01/21 UP     第2部へ続きます。





back  NOVEL TOPへ  next


[PR]動画